雑誌民藝831号(2022年3月号)
特集「妙好人と民藝」
表紙は柳宗悦著・芹沢銈介装幀『妙好人 因幡の源左』(私家版、1979年、限定20部 図版でも紹介しています)。
柳宗悦は学習院時代の恩師・鈴木大拙の著作『宗教経験の事実』(1943年)や『日本的霊性』(1944年)な どを通じて妙好人の存在を知ることになったと言われています。なかでも柳が注目した妙好人は「因幡の源左」こと足利源左衛門という人物です。源左の行いや言動、説教など鳥取市青谷町の願正寺に伝わる挿話を調査し、まとめたものが『妙好人 因幡の源左』(大谷出版社、1950年) ですが、源左以外にも赤尾の道宗や浅原才市など、多くの妙好人に着目し、論考を発表しています。 本号では、鈴木と柳が深く心を寄せた妙好人について紹介すると共に、妙好人を育んだ信仰の姿と風土について紹介します。
〈特集関連〉
堪忍の教え 道徳と宗教(柳宗悦)
妙好人を生む信仰と風土 ―浄土思想と精神風土―」(木村宣彰)
鈴木大拙と柳宗悦の妙好人研究(猪谷聡)
妙好人について
鈴木大拙館開館10周年 大拙の姿貌(すがた)
『妙好人 因幡の源左」(1979年)挿話より
■2022年3月 日本民藝協会発行
■A5判 / 64ページ